Nov 21, 2008

安堵

そのドアを開けた瞬間

見慣れた景色
雑然と並べられた靴
狭い廊下
申し訳なさそうなキッチン

その瞬間は暗く
いつも何も見えないけれど
どこに何があるかすべて知っている

誰も待ってなどいないあの部屋
見てなどいないテレビの雑音だけが話し相手

それでも
そのドアを開けた瞬間が
あたしにとって唯一安らぎを感じれる瞬間

ほんの一瞬のために
ほんの一瞬のためだけに

あたしは今日も歩き続ける